第1話 冬の便り

不思議の国・ワンダーメア マッドネス・・・・ー。

(ワンダーメアにも、冬があるんだ)

頬を冷たい空気が掠める中、私は天高くそびえ立つビルを見上げる。

そのビルにある『メゾン・マッドネス』の看板は半分雪に埋もれていた。

(久しぶりに帽子屋さんから便りがあったから来てみたけど・・・・)

彼の店に入り店員に話しかければ、屋上の空中庭園へと案内された。

けれどその庭園は・・・・ー。

(嘘・・・・ここだけまるで春みたい)

辺りを見ると、手入れの行き届いた庭で花々が美しく咲き乱れている。

マッドハッター「おや、これはお嬢さん、ようこそ私のお茶会へ」

○○「帽子屋さん・・・・」

彼は庭の中央でガーデニングチェアに腰かけ、優雅にティーカップを傾けていた。

○○「どうしてここだけこんなに暖かいんですか?」

マッドハッター「さあ? ここは不思議の国ですから・・・・」

謎めいた笑みを浮かべて椅子から立ち上がると、私に手を差し出す。

マッドハッター「そんなことよりも、どうかこの私とお茶をご一緒しませんか?」

○○「えっ・・・・はい・・・・」

彼の長く美しい指先に触れた瞬間、私は驚きに手を引っ込めた。

(氷みたいに冷たい・・・・やっぱり冬なんだよね)

疑問は何一つ解決しないまま・・・・私は不思議な空中庭園で、

彼の用意したお茶会の席へと着いたのだった・・・・ー。

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