第4話 誰よりも可愛い

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トルマリ『男同士で気持ち悪いだろ!』

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二人の男はトルマリが男だとわかり、開いた口がふさがらないようだった。

街の男2「君……男なの?」

トルマリ「そうだよ」

さらりと答えるトルマリに、男達は動揺を隠せない。

街の男1「お……男だってわかってたら、誘ってなかったよ!」

トルマリ「どうして? 楽しかったでしょ?」

きょとんと眼を開き、トルマリは首を傾げた。

街の男1「き、君も……?」

男達の目線が、私に向けられる。

トルマリ「失礼なこと言うなよ、その子はれっきとした女の子」

トルマリが男達を睨む。

男達は言葉を失ったが、次の瞬間私の手を取り強引に引き寄せた。

街の男1「なら……君だけでいいよ、一緒に遊ぼう」

〇〇「や、やめてください!」

街の男1「いたたたたっ!」

(……え?)

見ると、トルマリが私の手を取る男の腕を強く掴んでいる。

トルマリ「嫌がってるの、わからない? ね、〇〇?」

尋ねるようにトルマリに眼差しを向けられ、私は慌てて頷き返す。

〇〇「トルマリ、ありがとう」

トルマリ「任せといて!」

トルマリが、私にぱちりとウィンクをしてくれる。

トルマリは男達を再び睨みつけて、私から男の腕を引きはがしてくれた。

街の男1「いってえ~! くそっ! ふざけんなよ! 気持ち悪い奴だな!」

トルマリ「……!」

トルマリの肩が、微かに震えたように見えた。

街の男2「めんどくせぇの捕まえちまったよ。行こうぜ」

その場を後にする男達を見つめていたトルマリが、静かにまつ毛を伏せる。

(トルマリ?)

トルマリの横顔に悲しそうな色が浮かんで……

〇〇「謝ってください!」

気づくと、私は男達に向かって言葉を放っていた。

街の男「はぁ?」

〇〇「トルマリのこと、そんな風に言わないで……!」

(言っちゃった……怒鳴られるかな?)

ぎゅっと目をつむり、震えていると、足音が遠ざかっていった。

〇〇「……あれ?」

トルマリ「あいつら、呆れてどっか行っちゃったよ」

トルマリが私の顔を覗き込んで、微笑んでくれた。

トルマリ「……ありがと」

トルマリのその言葉が、何だかとても嬉しかった…-。

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