第2話 真夜中の収穫祭

夜の部屋に、窓をノックする不気味な音が響く。

(この部屋は3階なのに……)

ティンプラ「……キミは、ここにいてください。決して窓に近づかないで」

私をかばうようにして、ティンプラさんは窓に近づく。

そうやって、彼が警戒しながら窓を開けると……

ティンプラ「……!?」

ぽん! と何かが弾ける音と共に、色とりどりの花びらが部屋の中に舞った。

(花? どうして、そんなものが…-)

その光景に思わず気を取られていた次の瞬間…-。

ティンプラ「これは……」

窓辺にはいつの間にか白い封筒が置かれていて、ティンプラさんはそれを手に取り、じっと見つめる。

ティンプラ「スキャン完了。危険な仕掛けなどはないようです。 誰かの悪戯かもしれません」

(いたずら……)

〇〇「びっくりしました」

一気に緊張が緩み、笑みがこぼれた。

ティンプラ「中身を確認してみます」

〇〇「はい」

二人で恐る恐る見てみると、それは招待状のようで……

〇〇「真夜中の、収穫祭……?」

始めて聞く言葉に、私達は顔を見合わせる。

(いたずら……なのかな)

(それとも、本当に……?)

すると……

ティンプラ「行ってみましょうか」

〇〇「えっ? でも……いいんですか? ティンプラさん、ずっと不思議の森を歩いてて疲れてるんじゃ……?」

ティンプラ「問題ありません。ボクは人間より丈夫にできていますから」

確かにティンプラさんの体は、半分機械でできている。

(でも、やっぱり体が心配……)

ティンプラ「先ほどキミは、じっとこの招待状を見つめていました。 キミは参加したいと思っているのではないでしょうか。 それが間違いでないのなら、行ってみませんか?」

(ティンプラさん……)

少し興味を引かれていた私は、彼の気遣いを嬉しく思う。

〇〇「はい」

一つ頷いた私は……

〇〇「楽しそうです」

ティンプラ「楽しい。それは満ち足りていて、明るく愉快な気持ち。 キミがそうなる理由を、ボクも知りたいです。 それでは行きましょう」

無機質な声を発する彼と、ドアへと歩みを進める。

そうして、ドアノブに手を伸ばすと…―。

〇〇「えっ……?」

ティンプラ「異常な発光を確認。〇〇、ボクの後ろに」

それまでなんの異常もなかった部屋のドアが、なぜか、ぼんやりとした光を放ち始めたのだった…-。

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