太陽7話 伝えたいこと

のどかな波の音が、私達の沈黙をいっそう際立たせる。

ビッキーさんの胸中を思うと、私はいても立ってもいられない気持ちになった。

 (ケロタに聞かなきゃ)
  
 (だって……あんなに楽しそうに笑ってた)

 (それに……)

私は決心し、湖に足を踏み入れる。

ビッキー「○○?」

○○「ケロタ、どこ?」

遠浅の湖の水は冷たく、ひるんでしまいそうになる。

けれど必死に顔を上げ、ケロタが飛び込んだほうへ向かった。

ビッキー「○○、戻って。 いいから、君がそんなことをする必要はないんだ。 どうせこの呪いがある限り、ケロタはいやでも僕から離れられないんだから」

ビッキーさんが後ろから追いかけてくる。

○○「よくない……よくないですよ!」

 (そんなふうに言わないで)

 (ケロタは……!)

○○「あ……!」

振り向こうとすると、私は急に深みにはまってしまう。

ビッキー「○○!」

 (大丈夫、泳げる……!)

湖面を目指し手を動かすけれど、水を含んだ服は重く、どんどん光が遠ざかっていく。

私を追いかけるビッキーさんは、泣きそうな顔をしていた。

 (ビッキーさん、ケロタは……)

??「バカビッキー!!」

 (……だから)

 (そんなに悲しい顔をしないで)

力強い手が私の腕を掴む。

コポコポと登っていく水泡を、ただ見つめていた…―。

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