太陽5話 月夜の招待

藤目さんと別れてから、数日…-。

滞在している宿の窓辺から、私はぼんやり夜空を見上げていた。

白く輝く月が、寂しげに浮かんでいる。

(藤目さんの執筆、進んでるかな……あともう少しって飛鳥さんは言ってたけど)

(会いたいな……)

藤目さんのことを考えると……

??「〇〇さん」

不意に名前を呼ばれ、私は慌てて窓の外を見る。

〇〇「藤目さん……!」

そこには、まさに今思い描いていた彼の姿があった…-。

〇〇「藤目さん、どうしたんですか?」

藤目「貴方はどうしているだろうかと、つい訪ねてしまいました」

藤目さんはそう言って恥ずかしそうに笑った。

藤目「〇〇さん、お願いがあります。 明日から、私の城に滞在していただけませんか?」

〇〇「え?」

突然の申し出に目を瞬かせる私に、藤目さんは苦笑いを浮かべる。

藤目「貴方を待たせてしまっていると思うと気になって、筆が進まないんです。 でもご存知の通り、あまり猶予がなくて……。 我ながら困ったものです」

肩をすくめる藤目さんに、私も思わず笑みが漏れて……

〇〇「わかりました。私でお役に立てるなら」

藤目「ありがとうございます」

微笑み合う私達を、優しい月の光がそっと照らしていた…-。

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