太陽8話 星の力

シュテルさんが流れ星を生み出し、願いをかけようとする…―。

○○「嫌、です……」

彼の手を引き止めようとするけれど、力が入らない。

シュテル「黙れ……」

(だって、私はシュテルさんと一緒にいたいと願った。シュテルさんの命を使って治してもらったって……)

○○「そんなの……嬉しくない」

シュテル「黙れと言っている!」

私をなだめるように抱きしめ、シュテルさんは流れ星に願いを唱える。

(シュテルさんが、死んじゃう)

○○「嫌……!!」

(治らなくていい……!やめて……)

もう目を開けることもできず、意識を完全に手放しかけた時……

○○「……?」

全ての痛みが消え去り、ゆっくりと力が戻ってくることを感じた。

(治ってしまったの?じゃあ……)

○○「シュテルさん!」

けれど……

目を開けると、そこには、変わらずに佇むシュテルさんがいた。

シュテル「どういうことだ?」

○○「よかった……」

もう痛みは感じないのに、全身の力が抜けて立ち上がることができない。

彼を視線の端にとらえ、息をしていることを何度も確認した。

○○「もしかして……私の願いが叶ったのかな」

シュテル「願い?君は、何を願ったんだ?」

○○「シュテルさんと、ずっと一緒にいたい……って」

シュテル「まさか……そんなこと、聞いたこともない」

そう言いながらも、彼は、心なしか輝きが増したように見える星屑時計と私を交互に見つめている。

○○「シュテルさん、言ってました。どんな願いでも、一つだけ叶うって。 だから、私……」

シュテル「君は……」

シュテルさんは、そっと私を抱き寄せる。

シュテル「君は……馬鹿だね」

そう言いながら、彼は私を抱く手に力を込める。

抱きしめられると、彼の鼓動が大きく波打っていることがわかった。

シュテル「○○。ありがとう」

そうしてそっと唇を奪われて……

(よかった、シュテルさん)

私はその暖かさを確かめるように、そっと瞳を閉じたのだった…―。

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