太陽SS 好きの正体

オレは、〇〇と街で遊んだことを思い出していた。

(今日は楽しかったな)

(〇〇もパレードに感動してたみたいだし……)

ふと、パレードに感動していた〇〇の笑顔を思い出す。

(本当に楽しそうにしてたな)

(きっと、〇〇と一緒にいたから、オレも楽しかったんだろうな……)

シリウス「けど……遅いな」

今夜、オレと〇〇は、買ってきたカードゲームで遊ぼうと約束していた。

(もしかして、一緒に遊んで楽しいって思っているのはオレだけなんじゃないか?)

(いつもオレばっかり〇〇を探している気がするし……)

考えれば考える程、不安な気持ちが押し寄せてくる…-。

(ああああっ! くそっ!)

オレは部屋を出て、〇〇の部屋へ迎えに行くことにした。

シリウス「あお、遅いぞ。〇〇」

〇〇「……っ!」

部屋に行くと、〇〇がカードゲームの準備をしていた。

(なんだよ……準備してんじゃねーか)

シリウス「あんまり遅いから、寝ちまったかと思っただろ」

(オレだけが楽しみかと思ってたなんて、言えねーし)

〇〇「ご、ごめんね。けど、急に部屋に入ってきたらびっくりするよ」

シリウス「いいだろ、別に。友達なんだし」

〇〇「そう……だけど」

オレがそう言うと、〇〇は少し悲しそうな顔をした。

(何だ?オレ達は友達じゃ……ないのか?)

シリウス「ん? どうしたんだ? 暗い顔して。 そんなにオレが来たのが嫌だったのか?」

〇〇「……違うよ。待ってて、すぐに準備するから」

そう言うと、〇〇は背を向けてしまった。

(何だよ……どうしたんだよ)

(オレのこと、嫌いなのか?)

今すぐ確かめたくなり、オレは〇〇のことを抱きしめた。

シリウス「アンタさ、本当にオレのこと嫌いじゃない?」

〇〇「あ、当たり前だよ……。 シリウスは、その、私の、こと……」

〇〇は何故か口籠ってる。

(オレが〇〇を好きかって? なんで当たり前のことを聞くんだ?)

シリウス「好きだぞ。 アンタのこと、好き。この匂いも……」

〇〇のうなじに鼻先を触れて、すうっとその匂いを嗅いだ。

(いい匂いだ……ずっとこうして嗅いでいたい)

(でもこの気持ちって……?)

シリウス「これで、友達だからってのも、何か変なんだよな」

(そうなんだよ。何かもやもやするっつーか)

シリウス「じゃあ何だろ?」

(オレは〇〇のことが間違いなく好きだけど……友達っつーと違う気がする)

(うーん、わかんねえ……)

シリウス「これから、一緒に考えてくれるか?〇〇」

オレがそう言うと、〇〇はいつもの笑顔で頷いてくれた。

(こいつの笑顔見てると、嬉しくなる)

モヤモヤする気持ちにまだ名前がつけられないけれど、ひとつだけはっきりしていることがある。

(オレにとって〇〇は、大切な人だ!)

オレが笑うと、〇〇も笑ってくれた。

それだけでオレは、すげー幸せな気持ちになった…-。

おわり。

<<太陽最終話||月覚醒へ>>



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