太陽6話 お手伝い

私の腕に触れていた那由多さんの尻尾が、ゆっくりと離れていく…-。

○○「……」

那由多「○○? 行きたいところ、ないの?」

顔を覗き込まれ、私はハッと我に返った。

○○「あ、いえ、迷ってしまって……」

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那由多「だから、○○ともたくさん思い出を作らないとな。 別れた後にちゃんと、思い出せるように」

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(せっかく二人でいられる時間なんだから、ちゃんと答えないと)

先ほどの那由多さんの言葉が、私の心をまだ揺さぶっていた。

那由多「……」

彼はしばらく私の返事を待っていたけれど、やがて…-。

那由多「思いつかないなら、手伝ってもらいたいことがあるんだけど」

意味ありげな那由多さんの笑みに、私は首を傾げる。

(なんだろう? ……けど、那由多さんをお手伝いできるなら)

○○「はい。是非」

那由多「よし。じゃあ、花を摘みに行こう!」

○○「花、ですか?」

那由多「そうだよ。入浴剤を作るためにね」

(なるほど……)

先に歩き出した那由多さんに追いつくと、そっと手が握られる。

○○「……」

(温かい手……)

もう何度も感じた手の温もりは、やっぱり私の心を甘くくすぐった…-。

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