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〇〇『シュティマさんのことが、好き……だから。 だから、力になりたいって……そう思ったんです』
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街並が、夕陽の色に染まる頃…-。
私はシュティマさんと見つめ合ったまま、立ちすくんでいた。
シュティマ「〇〇……」
(どうしよう……シュティマさんを困らせてしまったかも)
次第に不安が押し寄せてきて、ぎゅっと手を握りしめる。
シュティマ「お前が、俺のことを……?」
シュティマさんが、驚いた表情のまま私の瞳を見つめた。
探るような眼差しにどきりとするけれど、私はもう一度彼に想いを告げる。
〇〇「はい。私は……シュティマさんのことが、好きです」
シュティマ「……」
返答を探しているのか、シュティマさんの視線が石畳をなぞっていく。
けれど、不意に背筋を伸ばしゆっくりとこちらに体を向けた。
シュティマ「……ありがとう。けど、今自分の気持ちをどう言葉にしていいかわからなくて。 今、慌てて言葉を紡いでも、ちゃんと正しくお前に伝わるかどうか不安でな。 どこまでいっても情けない男だが……お前の想いを受け取った。必ず、返事をする。 それでもいいか……?」
澄んだ瞳から、彼の真剣な気持ちが伝わってくる。
(シュティマさん……)
誠実な彼の気持ちが、胸の中を温めていく。
〇〇「はい……」
高鳴る鼓動を感じながら、私は深く頷いたのだった…-。