太陽5話 素直な思いを伝えて

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リド『オレも……ちょっとわがまま言っていいか?』

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夕陽に縁どられているリドの髪の毛が、橙色に反射している。

次にどんな言葉が紡ぎ出されるのかと、少し緊張しながら待っていると……

リド「オレ、もう少しあんたと遊びたい」

(え……?)

うかがうように見つめられて、私は言葉を探した。

〇〇「えっと……」

リドのわがままが、あまりにもかわいくて…-。

トクトクと鳴る鼓動を持て余していると、リドが心配そうに私の顔を覗き込んできた。

リド「あ……もしかして、疲れたか? 悪い、オレ気づかなくて…-」

彼の優しさと純粋さが、私の胸を温かく打つ。

〇〇「ううん……違うよ」

リド「え?」

〇〇「私も、もっとリドと一緒にいたい」

私の返事に、リドは安心したように息を吐き出して……それから、満面の笑みを浮かべたのだった…-。

……

レストランで夕食をとり、店の外に出る頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。

街灯が柔らかな光を放ち、建物を優しく照らしている。

〇〇「綺麗……」

一日が終わろうとする中、今日あった出来事が次々と胸に浮かび上がってくる。

(あの馬車……夜は、明かりがつくって言ってた)

そう思うと、このまま帰るには忍びなくて……

私は、とっさにリドの手を引いた。

リド「どうした?」

〇〇「あの……私、もう一度あそこに行ってみたいな」

今度は遠慮しないで、思ったことをちゃんと伝えた。

するとリドの唇が嬉しそうな弧を描いて…-。

リド「馬車のところだろ? もちろん! 実はオレも、そうしたいと思ってた」

(……思い切って言ってみてよかった)

私達は微笑み合って、馬車がある方へと歩みを進めた。

けれど、その途中…-。

リド「あ、ちょっとだけ寄り道してってもいいか?」

少し口早にそう言って、リドは一人で近くの店へと走り出したのだった…-。

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