太陽6話 名残惜しそうな彼

狐実について話す薬師さんに、サキアは興味津々といった様子で身を乗り出す。

(……大丈夫かな)

サキア「副作用? もしくはー……毒が?」

薬師さんは悩ましい顔をしていたけれど…-。

薬師「いえ……その実、天孤の国の人間には無害、というか有益なのですが。 それ以外の人間が口にすると、どのような効用があるのか、わかっておらず……。 なんせ、天孤の国は滅多に他国の者を招き入れませんので」

サキア「……なるほど」

そこまで話した後、扉が開いて従者さんが姿を現した。

従者「お姿が見えないと思えば、こちらにおられましたか」

〇〇「あ……ごめんなさい!」

従者「いえいえ。野点の支度ができましたので、どうぞお越しください」

その言葉に、私は内心ほっとする。

(サキアが、食べてみるって言い出さないでよかった……)

サキア「……」

サキアはなお、名残惜しそうに狐実を見つめていたけれど……

サキア「……この実の秘密は気になるけど……それは、今度かな」

そっと、狐実を机の上に置いたのだった…-。

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