太陽5話 余裕の代償

闇が私目掛けて襲ってきた瞬間…-。

フリュス「〇〇ちゃん!」

思わず目を閉じると……

〇〇「……!」

突風にさらわれるように、急に体が宙に浮く。

風に守られるようにそっと立たされ、私は驚いてフリュス君を見つめる。

(今、私一人なのに浮いた?)

これまではいつも、フリュス君と一緒だから風に乗ることができていた。

フリュス「〇〇ちゃん、怪我はない?」

彼はエレメンタル・タイザーを手に得意げな笑みを見せる。

〇〇「あ、もしかして……」

フリュス「うん。これのおかげ」

〇〇「そっか……ありがとう」

フリュス「どういたしまして。ごめんね、すぐに終わらせるから」

頼もしいフリュス君の言葉に安心した私の耳に、またあの低い声が届いた。

『ほう、随分な余裕だ。だが……』

不意に暗くなり、闇が大きく広がって私達を見下ろす。

ざわざわと風が騒いだ、次の瞬間…-。

フリュス「……!」

大きな闇が一気に飛びかかり、フリュス君にまとわりつく。

〇〇「フリュス君……!」

フリュス「ああああ……!」

『我を甘く見ているから、そんな目に遭うのだ』

『さあ、闇に落ち……すべてを破壊するがいい』

(そんな……!)

フリュス君が苦しげにもがいて……

闇の精霊の満足そうな高笑いが、暗い森にこだましていた…-。

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