太陽5話 チョコレート教室を開こう

ショコルーナの街を、夕焼けが赤く染める…-。

男の子「クレト王子……っ! その……好きな子にチョコレートを贈りたいんですけど……。 どのチョコレートを選べば気持ちが伝わるのかわからなくて」

男の子は必死な様子で、私達にそう問いかけた。

クレト「うーん、そうだなー」

私達は、三人で頭を悩ませていた。

男の子「一日中お店を見て回ったんですけど、選べなくて」

(素敵なチョコレートがたくさんあって、どれを選んでいいかわからないよね)

(気持ちを伝える、か……)

〇〇「あ……!」

クレト「〇〇、どうした?」

〇〇「選べないなら、作ってみたらどうかな?」

男の子「作ってみる……?」

〇〇「うん。手作りって、作る時に想いを込められるし。 世界で一つだけのものになるんじゃないかな?きっと気持ちも伝わって…-」

クレト「それだ!!」

私が言い終わらないうちに、突然クレト君が大きな声を出した。

さっきまで悩んでいたのが嘘と思うほどに、その表情も輝いている。

男の子「ク、クレト王子!?」

クレト「君、明日必ずこの広場に来てね!」

男の子「え……」

クレト「絶対だよ! じゃあ、行こう!〇〇」

男の子と約束をすると、クレト君は城の方へと走り出す。

〇〇「えっ、クレト君!?」

私は急いで、その背中を追った…-。

城へ着くなり、クレト君は今まで書き溜めていたレシピを机から取り出した。

クレト「〇〇、俺は愛の日にチョコレート教室を開こうと思う!」

〇〇「チョコレート教室!?」

クレト「俺、今までレシピをたくさん考えてきたから、手作りをしたい人達の役に立てると思うんだ。 難しいのもあるけど……これとか、工夫すれば簡単に作れるのもあるし!」

クレト君は、目をキラキラと輝かせながらレシピの説明をしてくれる。

〇〇「うん、すごくいいアイディアだと思う」

クレト「だよね! よ~し、新作を考えるぞー!」

クレト君は、新たなレシピ作りに没頭し始めた。

(クレト君、真剣……でも、すごく楽しそう)

(明日は、素敵な日になりそうだな)

真剣に考えている彼の背中に、私は密かにエールを送った…-。

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