アヴィ「なあ……俺は、お前にとってどんな存在なんだ?」
不意に投げかけられた問いに、胸が大きな鼓動を刻む。
(アヴィ……?)
さっきまでとは違う様子に何も言えずにいると、アヴィは何かをこらえるように目を閉じた。
アヴィ「お前は優しいから……皆に笑ってほしいって思ってる。 自分が頑張って、皆を笑顔にしたいって……お前はそういう奴だよな」
やがて開かれた彼の瞳は、確かな熱が宿っていて…-。
アヴィ「俺も……皆のうちの一人か?」
(皆のうちの一人……?)
彼の言葉に、ドクンとまた胸が鳴る。
(皆の笑顔を守りたい)
(これからは私がアヴィの笑顔を守ってあげたいって……そう思ってた)
(でも…-)
彼へ抱いていた想いが、一気に湧き上がってくる。
けれどどう伝えたらいいのか、まだ言葉が見つからない。
もどかしくて、私は思わずアヴィから視線を逸らしてしまった。
けれど…-。
アヴィ「〇〇……俺の目を、見ろ」
〇〇「っ……」
低い声に心を揺さぶられ、逆らうことができない。
〇〇「アヴィ……」
空から幻想的な光が、私達を照らす。
星明かりを受けて揺れる彼の瞳は、今までに見たことのない色を湛えていた…-。