アキトさんを追いかけようと部屋を飛び出した途端に、何者かに捕まってしまった。
(誰……!?)
恐ろしくなって、必死にその場から逃れようともがく。
??「あまり暴れないでください。姫君。 まったく……アキトが今日の任務で我らと袂を分かつと言い出したので、見張ってみれば……。 アナタが何か入れ知恵でもされたのでしょうか?」
(袂を分かつ? どういうこと……!?)
〇〇「ん……んーー」
意味もわからず、このままでは危ないと、さらに暴れていた時…-。
アキト「〇〇さん! っく……貴様っ!」
物音で気づいてくれたのか、アキトさんが戻ってきてくれた。
私を捕らえている男を見た瞬間、一気に表情が険しくなる。
夜光の花の男「アキト、夜光の花の裏切りは許されない……」
男の憎しみを込めたような低い声が廊下に響く中……
(アキト……さん?)
アキトさんはぞっとするほど冷ややかな瞳で男をにらみつけていた…-。