太陽5話 落胆の理由

アディエルくんがルシアンさんの使者に呼ばれていった次の日…-。

私が泊まっている宿の部屋までアディエルくんが来てくれた。

アディエル「昨日の埋め合わせだ。花畑に連れていってやるぜ」

○○「……! はい、ありがとうございます」

(あれ……?)

明るく答えたものの、アディエルくんにいつもの元気がない。

(どうかしたのかな?)

蝶が飛び、甘い匂いが風に乗る花畑に来たのに、一向にアディエルくんは元気が出そうにない。

座りこんでしまったアディエルくんの隣に、私も腰をおろした。

○○「……何かあったんですか?」

遠慮がちにそう問いかけると、アディエルくんの憂いを帯びた瞳が私に向けられた。

アディエル「……すげえな、お前。お見通しか。 昨日……ルシアンに呼び出されただろう? あれ、禁止区域にいた子どものことで叱られたんだ」

アディエルくんは、そっと瞳を伏せ、ぼそぼそと独り言のようにつぶやく。

○○「え……?」

アディエル「禁止区域に入るのはよくねえんだけどさ。自分と重ね過ぎて感情的になったからな……」

(……ルシアンさんは、全部わかってるんだ)

アディエル「はぁ……あいつに叱られるのが一番へこむぜ」

大きなため息をついて、アディエルくんは肘を乗せている膝よりも深く頭を下げる。

あまりの落ち込みっぷりに、私まで胸をつまらせてしまった…-。

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