第1話 久しぶりの再会

オーロラの国・セイトス…-。

穏やかな日差しが、ひび割れた地面に咲く小さな花を照らしている…-。

セラスさんを訪ねて、私は久しぶりにこの地に降り立った。

〇〇「前に来た時よりも、街が明るくなった気がする……」

笑みを浮かべる人々を見つめ、私はふと以前に訪れた時のセイトスの風景を思い出す…-。

この国は電粒の国と言われるほど、電気を溜めやすく、守り神であるフクロウのミネルヴァが電粒をオーロラにして放出することによって、均衡が保たれていた。

(けれど、それがマグナ学派のせいで……)

人々は、ミネルヴァを幸せの象徴として森の奥の神殿に閉じ込めた。

オーロラがなくなった国は、溜め込んだ電粒のせいで、地面や建物がもろくなり、崩壊の一途をたどっていた。

(明るくなっただけじゃなくて、街も随分綺麗になったな)

(やっぱり、オーロラが戻ったおかげかな?)

私は澄んだ空を見上げる。

??「何見とう? まだ陽が高いから、オーロラはよく見えんよ?」

〇〇「!」

耳元で声がして、慌てて振り向くと…-。

セラスさんが、私のすぐ後ろから同じように空を見上げていた。

(今の、見られてた……?)

恥ずかしさを感じながら、セラスさんを見つめる。

セラス「いい天気やね」

セラスさんは、眼鏡の奥の瞳を微かに細めると、すぐに私の方へと視線を移した。

セラス「久しぶりやな。元気にしとった?」

〇〇「はい、セラスさんも」

セラス「オレはこの通り。どこでも元気にやれる性分やから。 知っとるやろ?」

セラスさんは私から離れて、笑みを浮かべる。

その言葉に、どう答えていいかわからずにいると……

セラス「ほな、城へ行こうか。足元悪いから、気ぃつけ」

私に背を向け、セラスさんが歩き出す。

(セラスさんって、やっぱり掴みどころがない人……)

そんなことを考えながら、セラスさんの後ろ姿を見つめていた…-。

第2話>>



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする