第5話 与えられる異能力

受付にやってきた私達は早速、用意していたエントリーシートを提出した。

受付「少々お待ちください」

〇〇「どんな異能力をもらえるんでしょうか……」

はやる気持ちを抑えきれず、そわそわとしていると…―。

カノエ「そんなに心配しなくても大丈夫だ」

落ち着いた声が耳に届き、隣にいるカノエさんを見上げる。

カノエ「先ほどは隣で支えたいと言われたが、やはりお前のことは俺が守ってやりたい。 どんな能力が与えられてもな」

不意に告げられた言葉に、どんな顔をすればいいかわからない。

〇〇「嬉しいです」

カノエ「当然のことだ」

なんのてらいもなく言い切るカノエさんに、さらに胸が熱くなった。

(本当に当然のことだと思ってくれているんだろうな……)

甘い空気に優しく包まれた気がした、その時…―。

受付の人が、私達の元へ急ぎ足で戻ってきた。

受付 「お待たせしました、受け付けは完了です」

カノエ「いよいよか」

私達に、異能力が込められた駒が渡される。

〇〇「緊張しますね」

カノエ「ああ……早速確かめてみよう。作戦も立てないといけないからな」

〇〇「はい」

私達は緊張しながら、まずは自分達の駒に与えられた異能力を確認した。

カノエ「これは……」

カノエさんの少し固い声が聞こえて、緊張が走る。

〇〇「カノエさん?」

(もしかして、扱いづらい能力だったとか……?)

カノエ「……チーム全員の力を集めて、強い攻撃技を繰り出す力だ」

〇〇「……!すごく強力な異能力じゃないですか」

心からそう告げたものの、それでもカノエさんは眉を寄せたままだった。

カノエ「そのかわり、チームメイトの攻撃力が大幅に下がるらしい」

(……!確かに、使う局面を間違えれば一気に不利になってしまうかも)

カノエ「それで、お前はどうだったんだ?」

話を振られ、私は自分の異能力の説明をする。

〇〇「えっと、私は……一ターンに二回行動することができる能力だそうです。 でも、使えるのは一試合一度だけみたいですね」

カノエ「なるほどな」

〇〇「上手く使えば、かなり有利になりそうですが……」

カノエ「ああ……」

私は、少し歯切れの悪いカノエさんを見上げた。

カノエ「……まずは作戦会議だな」

〇〇「……はい」

カノエさんの不安そうな顔に、私は妙な胸騒ぎを覚えるのだった…-。

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