第1話 思いがけない再会

審判の国・アルビトロ 星の月…-。

街を行き交う人々の賑やかな声が、青い空へと吸い込まれていく。

いつもは荘厳な街並みが、今ばかりは煌びやかに飾りつけられていた。

(素敵……本当にクリスマスがこの国にあるみたい)

私はチルコ・サーカス団の巡業について、アルビトロを訪れていた。

煌めくクリスマスの飾りに思わず見とれていると、一人の男性が聖堂から出てくるのが見えた。

(あれは……)

私の視線に気づいたのか、彼もゆっくりとこちらに顔を向け……

そして、はっと息を呑んだ。

レイヴン「〇〇様……!」

〇〇「レイヴンさん……」

驚いた表情を浮かべるレイヴンさんの後ろから、小さな人影が顔を出す。

クローディアス「〇〇さまだ! こんにちは!」

レイヴンさんの弟であるクローディアス君は、弾むような声を上げこちらに駆けて来る。

〇〇「こんにちは。クローディアス君。あの、お二人とも、どうしてここへ……」

クローディアス「ぼく達、サーカスを見に来たんだ!」

レイヴン「こら、クロード。違うだろう?」

レイヴンさんは、たしなめるようにクローディアス君の頭を撫でる。

レイヴン「私がこの国を訪れたのは、司法の視察のためです。 ですが、クロードがサーカスが開かれていることを知って、ついて来ると聞かなくて……」

クローディアス君への優しい眼差しに、胸がじわりと温かくなる。

レイヴン「まさかあなたにお目にかかれるなんて、思ってもみませんでした」

彼は、すっと胸に手をあて恭しく礼をする。

レイヴン「……お久しぶりです、〇〇様」

〇〇「っ……」

レイヴンさんは、穏やかな笑みを浮かべているのに……

彼の所作はどこか儚げで、私は言葉を詰まらせたのだった…-。

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