学園都市・メモワール 彩の月・・・・。
(ここに来るのも久しぶりだな)
学園生活を通し、専門性の高い知識、マナーや協調性を身につけることを目的としたメモワール学園・・・・
世界中の王族や貴族の子女達が、それらを短期間で学ぶために集まってくるこの学園に、私も招待生として通っていたことがあった。
(講義も終わったし、教室を覗いてみようかな)
懐かしさを感じながら、教室の扉に手をかけ、中に入ると・・・・ー。
??「すや、すや・・・・♪」
○○「あ・・・・」
見知らぬ男性が一人、机に突っ伏して気持ちよさそうに眠っている。
(・・・・生徒さん?けど、制服がなんだか違うような)
恐る恐る席に近づき、寝ている人の顔を覗き込むと・・・・ー。
??「うう・・・・朝日がまぶしいのう・・・・我輩、吸血鬼じゃから日の光に弱いんじゃよ・・・・。 はて、棺桶で寝ておるはずなのに、不思議なものじゃわい・・・・ふあぁふ♪」
男性は一つ欠伸をしてから、目を開く。
(吸血鬼?棺桶?)
情報量の多さに混乱していると、男性と目が合った。
○○「あ、あの・・・・」
??「ふむ。見覚えのない嬢ちゃんじゃのう。普通科の生徒かや?」
○○「普通科・・・・ですか?」
??「うむ。夢ノ咲学院のアイドル科に女子生徒はおらんからのう。となると・・・・。 普通科か、それ以外の学科しかあるまいて」
(夢ノ咲学院・・・・?)
状況が理解できず戸惑う私に、男性は穏やかに目を細めたのだった・・・・ー。