太陽7話 待ちわびた帰り

ハルが万病に効く霊薬のために、ボルケウスを倒しに出て数日…―。

一向に戻らない彼を心配して、私が宿を出ようとした時――

??「シュガー!持ってきたぞ!!」

○○「え……その声は…―」

扉が開いたその先にいたのは――

ハルディーン「おい!オマエ、寝てないとダメだろう!?」

○○「ハル……っ」

ずっと帰りを待っていた人の姿が目に移り、涙があふれそうになる。

○○「だって私、ハルのことがずっと心配で……」

ハルディーン「シュガー……ごめんな、心配かけて……。 けどちゃんと約束の物は手に入れてきてやったから」

彼は背中にかけた布袋を私に見せる。

ハルディーン「それに、オレが○○を置いて、死ぬはずないだろ?」

○○「ハル……」

ハルディーン「ほら、だから無理せずベッドに横になってろよ」

○○「……っ!」

視界が急激に高くなって、胸がとくんと音を立てる。

彼は力強い腕に私を抱いて、そのままベッドへと運んでくれた。

ハルディーン「さ、少し苦いかもしれないけど、ちゃんと飲めよ?」

○○「うん……」

ハルが布袋から取り出した青い小瓶の蓋を開けて、私の口元へあてがう。

ハルディーン「早く元気になれよ」

薬を呑み込むと、不思議とこれまでのつらさがすっと楽になって、私はそのまま眠りについたのだった…―。

……

しばらくして目を覚ますと…―。

ハルが窓を開けて、外の風を部屋の中に取り込んでいた。

○○「風が……気持ちいい……」

ハルディーン「シュガー、起きたのか?身体の方はもう大丈夫なのか!?」

慌てて駆け寄ってきた彼に、笑顔で頷いてみせる。

○○「ハルの方こそ、大丈夫だったの?服も体もボロボロだよ」

ハルディーン「大きな怪我はしてない。オレって結構、強いんだぜ? それに、コイツもあったしな!」

得意げにハルは腰に下げた曲刀を手に取る。

(呪われた妖刀『ツインスレイヴ』……)

○○「そう!妖刀の呪いは大丈夫だったの!?」

ハルディーン「呪い……? あ、ああー……言われてみれば、途中落石にあったり、底なし沼にハマったりしたなあ。 けど、あんなの街の外に出たらよくあることだろ!?大丈夫だ!」

(よくあることって……)

そっと手を伸ばして彼の頬に触れる。

よく見れば、ハルの褐色の肌には無数の細かな傷がついていた。

(私のために……)

○○「……ごめんね」

ハルディーン「?なんでオマエが謝るんだ?」

不思議そうにハルが笑って、彼は優しく私の手に自分の手を重ねた。

○○「だって……私のためにこんなにボロボロになるまで……」

ハルディーン「バーカ!オマエは何も心配せずに、元気になることだけを考えろ。 それでまたオレに、可愛い笑顔を見せてくれよ?」

○○「か、可愛いって……でも、ありがとう……」

ハルは大きな手で私の頭を撫でてくれる。

(ハルの手に触れられると、心が温かくなる……)

ひどく心が落ち着いてきて、私は再び穏やかなまどろみへと誘われたのだった…―。

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