第2話 冒険の始まり

寄せては返す波の穏やかな音が、耳に優しく響く…―。

私はダグラスさんと並んで、シエルマーリンの浜辺を歩いていた。

さらさらとした砂の上を歩くのは心地よいけれど、一歩進む度に足が砂に埋もれてしまう。

ダグラス「大丈夫かい?歩きにくい?」

ダグラスさんが立ち止まり、私の手を取った。

○○「ありがとうございます」

ダグラス「ここの砂は沈みやすいな。浜辺を歩くなら、裸足になった方が楽かもしれない」

辺りを見回したダグラスさんが、少し先にある流木を指さした。

ダグラス「ちょうどいいのがある。あそこで靴を脱ごう。少し海でも眺めようか」

そうして浜辺に横たわる流木に腰かけてサンダルを脱いでいると、

ダグラスさんのペットであるサルのボニータが、波打ち際へと駆けていく。

ダグラス「ははっ、ボニータも随分はしゃいでるね」

波と戯れるボニータを眺めながら、ダグラスさんが笑った。

(ボニータも、っていうことは……)

○○「もしかして、ダグラスさんもはしゃいでるんですか?」

思わず尋ねると、ダグラスさんが苦笑する。

ダグラス「もう気づかれたか……さすがだね」

そう言って、ダグラスさんがそっと私の手を取った。

ダグラス「この美しい海で、君とゆっくりしたい気持ちもあるんだけど……。 ここは、海賊達の間で伝説みたいに言われてる特別な島でね。実は、探索したくて仕方ないんだ。 もしよければ、俺の冒険に付き合ってくれるかい?」

楽しげな様子でそう言うダグラスさんに、私は……

○○「はい、もちろん!」

私の言葉にダグラスさんが微笑む。

ダグラス「ありがとう。君と一緒なら、いつも以上に楽しくなりそうだ」

いたずらな笑みを浮かべ、ダグラスさんが立ち上がる。

ダグラス「よし、行こう!楽しい冒険の始まりだ」

差し伸べられた手を取ると、優しく引っ張り上げられる。

大きくて男らしい手に鼓動が跳ねた次の瞬間、私はバランスを崩して彼の広い胸に抱きとめられていた。

ダグラス「おっと、ごめん。強く引っ張りすぎたかな」

○○「いえ、私が…―」

恥ずかしさに慌てて離れる私を、ダグラスさんが楽しげに見つめる。

ダグラス「伝説の島に来たこともそうだけど、俺は君と一緒にこの島を回れるのが本当に嬉しいよ」

○○「ダグラスさん……」

胸が甘く震えて、頬がまた熱くなっていく。

波の音が穏やかに響く中、私の鼓動は高鳴っていくばかりだった…―。

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