月7話 悲しい確認

のどかな波の音が、私達の沈黙をいっそう際立たせる。

ビッキーさんが大きなため息を吐き、私に笑いかけた。

ビッキー「今度こそ、愛想つかされたかな。 やっぱり、駄目だったか。今まで僕が楽しいばかりで、ケロタは我慢してたんだな」

(やっぱり……?)

ビッキー「それでも離れられないケロタは、可哀想だね」

(どうして、そんなふうに言うの?)

脳裏に昨日感じた小さな違和感が蘇った。

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〇〇『いえ……ビッキーさんが、なんだかさっきまでと違う人みたいだから』

ビッキー『そう?』

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(ケロタといる時は頼りなくて……)

(一人でいる時は、しっかりしてて……)

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ビッキー『……君は、いなくなってしまう人だから』

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(もしかして、ビッキーさんは……)

(わざと……?)

(わざとドジをして、ケロタが離れていかないことを確認したかった?)

(でも、ケロタは……)

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ケロタ『オマエ、ワシに感謝しろよ。ワシがいないと何もできない奴め!』

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ぶっきらぼうな言葉と似合わない、ケロタの優しい瞳を思い出す。

ビッキーさんは、いつまでも水面を見つめていた…-。

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