オリオン「……シエルマーリンには神殿があると聞いたことがあってな
行くぞ」
シエルマーリンの神殿を探して、私達は海辺を歩いたけれど……
結局、探し始めた場所へと戻ってきてしまった。
(一周しちゃった……)
海は変わらずに穏やかで、空を泳ぐ雲を映している。
オリオン「なるほど……これだけ探してもないのであれば、残るは一つだ」
○○「どこにあるかわかったんですか?」
オリオン「アクアリアの礎となったというのであれば、海の中にあるのだろう」
○○「海の中……」
オリオンさんの視線を追って、海を見つめる。
(でも海の中なら……私は行けないんじゃ……)
突然オリオンさんとの間に大きな隔たりを感じて、私は胸元を握りしめる。
けれど…―。
オリオン「不安そうな顔をしなくてもいい」
私の気持ちに気づいたのか、オリオンさんがそう言いながら海へと入って行く。
オリオン「こっちへ来い」
オリオンさんは海へ背を向け、私へと手を差し伸べる。
オリオン「○○」
力強い声が私の名を呼ぶ…―。
(もしかして……)
一つだけ海の中でも自由に行ける方法を思い出して、胸がひときわ大きく高鳴った…―。