月6話 切なげな瞳

金属音が消えると同時に、ブレスレットの光も弱まり始める。

一方で、私とヴァスティさんの体は反発し合ったままだった。

〇〇「いったい、どうなって…-」

混乱する頭を整理できずにいると……

ヴァスティ「これを買った店に戻れば、外し方もわかるだろう」

私を安心させるように、ヴァスティさんが笑みを浮かべる。

〇〇「……そうですよね」

ヴァスティ「大丈夫だ、俺に任せておけばいい」

私の頭に手を乗せようとした彼の手が見えないものにはじかれ、空を掴む。

(……っ)

期待した温もりが落胆へと変わってしまう。

ヴァスティ「……」

行き場を失くして握りこまれた彼の手に、胸が押しつぶされるように苦しくなった。

ヴァスティ「……許し難いな。 俺とお前を引き離した罪は万死に値する。 店に向かうぞ」

踵を返して、ヴァスティさんは店の方へと歩き出す。

さっき垣間見えたヴァスティさんの瞳が、切なげに揺れたように見えて…-。

(ヴァスティさんがこんな顔をするなんて)

〇〇「……ヴァスティさん!」

湧き上がる気持ちを抑えることができず、私は思わず彼を呼び止めていた…-。

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