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ラス『温かくなれる場所、行こうか』
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ラスさんに手を引かれて、雪の積もる道を歩き……
私は彼の滞在する部屋へとやって来る。
(ラスさん……)
部屋には私と彼の二人だけしかいなくて、意識しすぎないようにと思うものの、どうしても緊張してしまう。
ラス「顔、赤いね。どうしたの?」
〇〇「えっと、部屋が暖かいからでしょうか……?」
その言葉を聞いたラスさんが、くすりと笑みをこぼした。
ラス「〇〇って、顔に出やすいよね。 本当、かわいいんだから」
隣に腰を下ろすと……彼は私のこめかみに、そっと唇を押しあてる。
〇〇「ラ、ラスさん……!」
ラス「期待通り、キミのことをかわいがってあげたいところだけど……。 その前に……はい、これ」
突然、彼が赤いリボンのかけられた包みを私に手渡す。
〇〇「え……?」
驚いて顔を上げると、ラスさんは軽く首を傾げて目を細めていたのだった…-。