二日後の朝…―。
私はダンスパーティーの晩のことを思い出していた。
(セフィルさんに、会いたいな)
ダンスパーティー直後からセフィルさんはとても忙しそうだった。
国交復活祭の式典は無事に終わり、これを機会に地の国との本格的な国交復活の話し合いの場がもたれるかもしれない、ということだった。
(そのことはとても嬉しいけど)
執事「どうなさいましたか」
様子を見に来てくれた執事さんに、セフィルさんの予定を尋ねてみる。
○○「あの、今日のお昼は、セフィルさんとご一緒できますか?」
執事「セフィル様は本日一日中公務がつまっておりまして……」
(やっぱり……お忙しいよね)
(ダンスのレッスンは、もしかしたらすごく無理してくださったんじゃないのかな)
執事「しかし、○○様のご希望であれば、セフィル様は予定を動かされるかと思います」
○○「いえ、そんな」
あわててお断りしてから、私はあるアイデアを思いつく。
(……そうだ)
(忙しいセフィルさんに、何か、お礼ができないかな)
○○「あの……」
私はセフィルさんの好きなものを、使用人の方達に聞いてまわることに決めた。