日差しを避けながら、私は零さんと図書室にたどりついた。
○○「零さん。ここがメモワール学園の図書室・・・・ー」
(あれ?)
振り返り、零さんの姿がないことに気づく。
(さっきまですぐ後ろにいたのに、どこに行っちゃったのかな)
焦って、辺りを見回してみると・・・・
朔間零「・・・・・・・・」
零さんは階段近くで、一冊の本を手にしていた。
(なんの本だろう?)
○○「何か気になる本でもありましたか?」
零さんに近づき、持っている本に視線を向ける。
(・・・・絵本?)
零さんが読んでいるのは、表紙にかわいらしい登場人物が描かれた、子ども向けの絵本だった。
(零さんが絵本・・・・なんだか意外かも)
(・・・・もしかしたら、元の世界に戻る手がかりが?)
私は絵本に集中している零さんの邪魔にならないよう、しばらく見守ることにした・・・・ー。