スペルヴィア「モデル本人にも、一着ずつ服を選ばせるわ! テーマは星で、あとは自由。楽しそうじゃない?」
わくわくした様子で笑うスペルヴィアさんに、私の頬も緩む。
〇〇「いいですね! 楽しそうです」
スペルヴィア「モデル達の選んだ服で、どんな星空が描けるのか……楽しみになってきた。 アンタのおかげだわ。何かお礼考えないとね」
〇〇「いえ、私は何も……」
スペルヴィア「謙遜なんてやめなさい。こういう時は、素直にお礼を言うの」
〇〇「……! はい、ありがとうございます」
私がかしこまってお礼を言うと、スペルヴィアさんは満足そうに頷いた。
スペルヴィア「そうと決まったら、早いところスタッフとモデル達に連絡しないと」
〇〇「じゃあ、すぐに戻りましょう」
スペルヴィア「でも、アンタにプレゼントを…-」
〇〇「今は、ファッションショーの方が大切です」
そう言い切った私に、スペルヴィアさんは驚いたように目を見張った。
そしてふっと口元を緩ませる。
スペルヴィア「戻るわよ!」
スペルヴィアさんの手が、私の手を取った。
〇〇「……っ」
不意に繋がれた手に、思わず彼の横顔を見上げると……
私を見つめる綺麗な瞳に気がつき、鼓動が早鐘を打ち始めた…-。