月6話 気まずい距離

気まずさを残したまま、観覧車は地上へと戻ってきた。

お互いどこかよそよそしさをまとい、テーマパークを後にする。

〇〇「……もうすぐ、パレードの時間だね」

アヴィ「ああ……」

前を歩くアヴィの背中を見つめながら、観覧車での出来事を思い返す。

(残念……だったな……)

ふとよぎった思いに恥ずかしくなって、慌ててかぶりを振った。

〇〇「アヴィ。あの、もしよければ一緒にパレードを…-」

アヴィ「そろそろ戻らねぇと」

言いかけた私の言葉をさえぎるかのように、アヴィの声が重なった。

(あ……)

〇〇「えっと……」

アヴィ「……もう充分、息抜きできたよ。ありがとな。 お前は見たいなら行ってこいよ。俺は次の旅の準備をしてるからさ」

(でも……)

このまま二人の時間が終わってしまう……

それだけが頭の中に浮かんで、私は慌ててアヴィに笑いかける。

〇〇「じゃあ、私も…-」

アヴィ「いいって。お前、俺に気使ってあんま行きたいところ行けてないだろ?」

〇〇「アヴィ……」

アヴィ「じゃ……また、後でな」

とりつくしまもないまま、アヴィが私に背を向けて歩き出す。

まるで拒まれたようで、私は彼を追うことができなかった…-。

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