(あれ……?)
ゆっくりと目を開けると、そこには光が満ちていた。
(私……そうだ、ネックレスを追ってシャボン玉の外に出て)
(それで、どうしたんだっけ)
(ネックレスは、どこ……?)
辺りをそっと見回すと、私の目は一点に引き寄せられる。
(え?)
隣のベッドに、オリオンさんが蒼白な顔で横たわっている。
生気がまるで抜けてしまったようなその顔を、信じられない気持ちで眺めた。
〇〇「オリオン……さん……?」
かすれる声で名前を呼ぶと、一人の男性が駆け寄ってくる。
医師「気がつかれましたか」
〇〇「オリオンさんは……どうしたんですか?」
医師「……シャボンの外に出たあなたを助けたのです。 あなたはすでに瀕死の状況で……すぐにでも力を得ないと、命はなかった。 オリオン様は、ご自分の首を掻き切られ、血をあなたに与えたのです……」
(えっ……)
(どういう……こと?)
目の前が真っ暗になっていく。
オリオン「〇〇……行くな……」
オリオンさんが、うわごとで私の名前を呼ぶ。
〇〇「オリオンさん……」
オリオンさんの首に巻かれた包帯が、白く光って見えた…―。