月7話 告白

少しお酒が入ったせいか、頬がやけに熱い…-。

ダグラス「まずいな。このままじゃ今夜は帰してあげられなくなりそうだ。それでも、いいの?」

〇〇「それは……」

(なんて答えれば……)

心臓が、胸の内側で怖いくらいに大きく跳ねる。

しばらく言葉のないまま見つめ合っていると、ダグラスさんは困ったように眉をしかめて笑った。

ダグラス「ごめん。順番が逆だった。 俺は君が好きだよ……だから今夜、〇〇と一緒に過ごしたい」

〇〇「……!」

(ダグラスさんが……私を!?)

真剣な言葉の囁きに、今度こそ返事を忘れてしまう。

うるさいくらいに心臓が鳴って、頬はただ熱くて……

ダグラス「あははっ! まるで熟したリンゴみたいだ。真っ赤だよ」

〇〇「え!? だって、ダグラスさんが……」

混乱と羞恥に慌てる私に対して、そっと彼が身を乗り出すようにして囁きかける。

ダグラス「そうだった。君をそんなにしたのは俺だった。 ねえ、返事を聞かせてくれないかな? 〇〇」

〇〇「私は…-」

言葉がのど元で詰まって出てこない。

(嬉しいけど、こんなの恥ずかし過ぎて……)

手をこまねいてテーブルに置いてあったグラスの柄に指をかける。

ダグラスさんは私の顔を覗き込みながら、楽しそうに目を細めた。

ダグラス「……答えられないかな? けどそんな瞳で見られたら、色よい返事がもらえたって俺は思うけれど、いい?」

〇〇「……あっ」

その瞬間、彼は私の手を取って、指先に敬うようなキスをした。

触れた感覚に、きゅっと胸が苦しくなる。

(ダグラスさんには、きっと私の気持ちなんて見透かされてる……)

〇〇「……はい」

なんとかそう返事をすることが、今の私には精いっぱいだった…-。

……

その後、ダグラスさんにエスコートされながら、私はホテルに戻った。

―――――

ダグラス『まずいな。このままじゃ今夜は帰してあげられなくなりそうだ。どれでも、いいの?』

―――――

彼の言葉を思い出し、途端にまた鼓動を速くしてしまっていると…-。

ダグラス「さ、おいで。こっちにスイートルーム直行のエレベーターがあるんだ」

〇〇「は、はいっ」

彼の声が頭に響いて、思わずピンと背筋を伸ばしてしまった。

ダグラス「どうしたの? また緊張してるのかい? 俺の存在は君のとって怖いものなのかな?」

少し寂しそうに笑ってダグラスさんが肩をすくめる。

〇〇「そんなことは……」

ダグラス「じゃあ大丈夫、怖がらないで?」

〇〇「……!」

彼の腕に抱かれて耳元に囁かれたかと思えば、額に感じたのは、微かに熱い彼の唇の体温だった…-。

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