月6話 彼を知るため

那由多「だから、○○ともたくさん思い出を作らないとな。 別れた後にちゃんと、思い出せるように」

この国を離れ、那由多さんと会えなくなることを寂しく思っていると…

那由多「行きたいところ、ないのか?」

那由多さんに、顔を覗き込まれる。

○○「あ、いえ、迷ってしまって…」

(昨日は、温泉を案内してもらったけど)

(…彼のことを、もっと知りたい)

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那由多「この国の温泉を必要としている奴がたくさんいる。 少しでも多くの奴が元気になるよう、温泉をちゃんと管理して守っていくんだ」

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ふと、あの時の真剣な表情が頭を過った。

○○「…温泉でのお仕事をお手伝いさせてください

那由多「えっ、仕事?」

○○「…駄目ですか?」

彼は私の顔をじっと見つめると…

那由多「お前って、やっぱ面白い奴だなあ。 いいよ。じゃ、一緒に温泉郷を見まわるの、手伝ってくれ」

そう言って、楽しそうに尻尾を揺らした。

○○「はい」

那由多さんは当たり前のように私の手を取り、ゆったりと歩き出したのだった…ー。

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