月5話 夢の終わり

屋根を伝い、私達は人気のないホールへ忍び入った。

グウィード「ここから出れば大通りに抜けられる。逃げるんだ、子猫ちゃん」

〇〇「でもグウィードさんは……」

グウィード「大丈夫。あいつらが用があるのは僕だから」

私の頬を撫で、グウィードさんがウインクをする。

グウィード「早く行くんだ」

〇〇「でも、今離れたら……」

グウィード「……」

〇〇「また会えますか? グウィードは私と会ってくれますか?」

グウィード「……僕と一緒にいると、子猫ちゃんまで危険にさらされてしまう。 さよならだ、子猫ちゃん」

〇〇「っ……!」

その時、無数の足音がホールに響き、私達の方へと近づいて来ていた。

グウィード「またいつか……星空の夢の中で」

私に背を向けて、グウィードさんがホールの中央に歩み出る。

〇〇「グウィードさん……!」

柱の陰から動けず、私はただ、ミモザの花冠を抱きしめた…-。

<<太陽SS||月最終話>>



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