月9話 崩壊の轟音

恐怖に駆られた人々が、街から城へと逃げ込む中…ー。

アマノさんの姿が見えなくなった後も、私はその場に立ち尽くしてしまっていた。

(どうなってしまうんだろう)

街の外からは大地を揺るがすような咆哮と兵士達の怒号が響いてくる。

(まさかこんなことになるなんて……)

きつく目をつむると、さっきのアマノさんの言葉がよみがえる。

ーーーーー

アマノ「これが終わったら、僕と一緒にまた藤の花を…ー」

ーーーーー

(アマノさん……)

時折聞こえてくる兵士達の声から、城壁の外は混乱を極めていることが伝わってくる。

(心配でたまらないけど……今の私にできることは)

(彼が無事に帰ってきた時に、笑顔で迎えてあげることだ)

ぎゅっと手のひらを握りしめ、城へ逃げ込もうとその場から去ろうとした時だった。

○○「!?」

大地を引き裂くような地鳴りがして、何かが崩れる音が辺りに響き渡った。

一瞬、足元がすくみそうになって、外壁の方を振り向くと…ー。

(え……!?)

堅牢なはずの外壁の一部が崩れ去り、身の丈が人の三倍はありそうな巨大モンスターが、街の中へと入り込もうとしていた…ー。

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