城壁の外で彼の口から漏れた言葉が、私の胸を小さく挟った。
アマノ「もし、大切な人の命が僕の悩んでいる間に失われたら……」
○○「アマノさん……」
彼に言葉をかけようとした、その時…ー。
アマノ「……!」
何かの存在に気づいたアマノさんが、遠くを見ようと目を凝らした。
その視線を追うと…ー。
○○「あれは!?」
遥か遠くから人々が何かに追われるようにして、アカグラの城壁へと逃げてくる。
アマノ「……っ!!」
瞬間、アマノさんの瞳が驚愕したように見開かれる。
アマノ「防衛ラインを越えてモンスターが辺境の村を襲ってきただと……!今までこんなことは…ー。 とにかく、今すぐ城に戻りこの事態を知らせなければ!」
○○「……っ!はい!」
時折、モンスターの咆哮がどこからか響いてくる中……
私はアマノさんと共に、急いでその場から城へと戻ったのだった…ー。