写真を撮り終えると、フォーマは慌てて私との距離をとった。
照れた様に顔を伏せて、頬も少し赤くなっている。
(……どうしたんだろう)
私は不安になり、フォーマの顔を覗き込んだ。
フォーマ「……一緒に撮れて……良かった」
(よかった……フォーマもそう思ってくれていたんだ)
私は、ほっと胸を撫で下ろす。
二人で並んで歩く距離が、先ほどより少し近づいている気がした――。
私達が庭園を出て、少し歩いていると――
(あれっ? 天気が……)
薄い灰色の雲に覆われていた空が、急に暗さを増していく。
フォーマ「次はどこへ行こうか」
フォーマがそう言った瞬間――
(雨……!?)
突然、雨が降り出してきてしまった――。