第1話 帽子屋とお呼びください

不思議の国・ワンダーメア マッドネス・・・・ー。

先日、目覚めさせた王子からお茶会に誘われて、私は彼の営む帽子屋を探していた。

??「目覚めさせてくれてありがとう、お嬢さん。礼をしたいところなのですが・・・・ー。 随分と長い間眠っていたようだ・・・・急いで仕立ての状況を確認しないと。 今度お会いしたその時に、お互いに自己紹介をすることにしましょう」

(このビルかな?)

店の前には帽子屋『メゾン・マッドネス』との看板が出ている。

(すごい、何階くらいまであるんだろう・・・・ビルの天辺が見えない)

・・・

・・・・・・

(綺麗・・・・)

エレベーターの扉が開くと、そこには美しい庭園が広がっていた。

色とりどりのリボンや組紐、そして咲き誇るさまざまな花・・・・

(・・・・どこにいるのかな?)

招待客と思われる人々の談笑の声の中、目的の人物を探していると・・・・

マッドハッター「ようこそ、お嬢さん。この私、マッドハッターのお茶会へ。どうぞ、帽子屋とお呼びください」

○○「帽子屋さん・・・・?」

紫色の薔薇をのせたシルクハットに、それと同じ色のやや丈のあるジャケット・・・・

裏地にある秘めやかな花の模様はネクタイにもあしらわれ、

品のあるピンクのシャツがそれを引き立たせている。

(お洒落な人・・・・)

その優雅で妖艶な雰囲気をどう表現していいかわからず、その言葉しか浮かんでこなかった。

マッドハッター「あの花畑で目覚めて以来、是非もう一度、お会いしたかったのです」

彼は私の前で慇懃な礼を取り、優艷な笑みを浮かべた。

マッドハッター「本日は世界中から茶葉も集めております、どうぞごゆっくり・・・・」

顔を上げると、宝石のような瞳が私を食い入るように見つめていた。

お茶会が始まっても、私はその不思議な視線が気になって仕方がなかった・・・・ー。

第2話>>



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