第4話 彼の相棒

甘いケーキを食べながら……コロレさんはたくさんのことを教えてくれた。

コロレ「ショコラベリィでは、カカオと一緒にたくさんのベリーが収穫できるんだよ」

○○「ベリーを……素敵ですね!」

コロレ「それにしても貴方が、こうして僕達のことに興味を持ってくれてとても嬉しいな」

時間を忘れ、私達はおしゃべりに花を咲かせていた。

○○「私も、いろいろお話が聞けて嬉しいです」

コロレ「ふふっ……あ、そうだ。よければ、ベリー畑を見に行く?」

○○「わあ、いいんですか?」

コロレ「うん、もちろん。 この国ではベリーを大事にしていて、いろんな種類のベリー畑があるんだ」

その光景を思い描くと、もう口の中が甘酸っぱいような感覚になる。

○○「……楽しみです!」

コロレ「うん、じゃあ行こう!」

(え……?)

楽しそうにそう言ったコロレさんが、向かった先は……

(あれ? 外に出るわけじゃないのかな? お城の中?)

コロレさんは私が不思議に思うのもお構いなしに、城の中をずんずん歩いて行って…―。

コロレ「さあ、どうぞ。僕の部屋だよ」

(部屋?)

○○「あの、ベリー畑に行くのでは……?」

コロレ「ふふっ、入ったらわかるよ。さあ、どうぞ」

答えてもらえないままに、部屋へ誘導された。

すると部屋の中にいたのは…―。

??「わんっ! わんわんっ!」

○○「っ……!」

可愛らしい鳴き声でコロレさんに飛びついたのは、真っ白な犬だった。

コロレ「すふれ! いい子にしてた?」

すふれ「わんわんっ!」

すふれと呼ばれた、真っ白でもこもこの可愛い犬が返事をする。

コロレ「すふれ、お客様だよ。お座り!」

すふれ「わんっ」

○○「わあ、とってもいい子ですね」

愛嬌のあるつぶらな瞳を、コロレさんと私に交互に向ける。

コロレ「僕の相棒なんだ」

愛くるしい様子に思わず手を伸ばして、そっと触れた。

コロレ「この子の名前はすふれだよ。それから、すふれ、この人は僕の大事なお客様。 ○○さんって言うんだよ」

犬にも丁寧に接する姿は、とてもコロレさんらしい。

○○「名前、すふれって言うんですね」

すふれ「わんっ」

コロレ「可愛いでしょ?」

(すふれ……似合ってるかも)

○○「はい、とても可愛いです」

コロレ「この子はね、丸くてふわっとしてるから、すふれって名前なんだ」

コロレさんの、すふれを見る瞳はいつにも増して優しげで……

○○「本当に、大切な相棒なんですね」

コロレ「うん、もちろん」

コロレさんは、満足そうに微笑んだ。

それからしばらく…―。

懐いてくれたすふれと遊んでいるうちに、いつの間にか、空は橙色に染まってきていた。

コロレ「あ、もうこんな時間……」

○○「っ! 本当ですね。いつの間に……」

二人で、ふと遊ぶ手を止めて、部屋の窓から見える空を見つめた。

コロレ「誘っておきながら、ごめんね。暗くなると危ないから、ベリー畑は明日でもいいかな?」

○○「はい、もちろんです」

コロレ「……」

にこりと笑って返事をすると、コロレさんにじっと見つめられた。

コロレ「○○さんって、優しいね」

○○「え…―」

コロレ「僕、マイペース過ぎるって怒られることもあるんだけど……貴方は笑ってくれるから」

○○「それは……私も、楽しいから…―」

コロレ「そうなんだ? ふふ、すごく嬉しい。 今度絶対、ベリー畑に案内するからね」

コロレさんにふわりと笑いかけられ、私の心に甘さが広がっていった…―。

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