第4話 見つけた答え

紺色の空に一番星が輝き始めた頃、街の人達が教えてくれた情報を頼りに、迷子の男の子のお母さんを探していると…-。

男の子「あ! お母さんだー!」

男の子が指差す先には、女性の姿がある。

ルグランジュ「じゃあ、走ろう! 転ばないように気をつけてね」

ルグランジュくんは男の子を肩から降ろすと、今度は小さな手を握って女性の方へと走り出した。

男の子「お母さーん!」

母親「……! 坊や、探してたのよ!」

振り返ったお母さんの胸の中に、男の子が飛び込んでいく。

母親「お二人とも、本当にありがとうございました」

ルグランジュ「二人が無事に会えて嬉しいよ。君もよく頑張ったね」

ルグランジュくんは満面の笑みで、男の子の頭を撫でた。

(見つかってよかった……)

男の子「またねー!」

男の子が笑顔で大きく手を振りながら、お母さんと一緒に歩いていく。

ふとルグランジュくんを見ると、瞳には涙がうっすらとにじんでいて…-。

私は、ルグランジュくんにハンカチをそっと差し出す。

ルグランジュ「だ、大丈夫……! 泣いてなんかないって! けど……ありがとう」

光るものを隠すようにうつむきながら、ルグランジュくんは手の甲で目元をぬぐった。

(涙もろくて優しい……こういうところが、皆を笑顔にするんだろうな)

ルグランジュくんの綺麗な横顔から、視線を外せないでいると…-。

ルグランジュ「……やっぱり、わかっちゃった? オレが泣いてるの。 情けないって思われちゃったかな」

彼は、少し気まずそうにしながらこちらを向いた。

〇〇「違うんです。ルグランジュくん、すごいなって思って。 ルグランジュくんの周りにいる人は、どんどん笑顔になっていくんですね」

ルグランジュ「え……? 笑顔って……オレ、何もしてないよ」

きょとんとした顔で首を傾げるルグランジュくんに、私は微笑みかける。

〇〇「街の人達があんなに親しみをもって声をかけてくれるのは、ルグランジュくんだからなんだと思います」

ルグランジュくんと過ごした今日一日……

その出来事を思い浮かべるだけで、胸が穏やかな温もりに包まれる…-。

ルグランジュ「オレだからなんて……これまで、そんなこと意識したことなかったよ」

〇〇「ルグランジュくんが一緒だったおかげで、お母さんの情報もすぐに集めることができて……」

(きっと私だけじゃ、見つけられなかった)

〇〇「ルグランジュくんが男の子とお母さんを、もう一度繋いだんです」

ルグランジュ「〇〇ちゃん……」

ルグランジュくんは目が覚めたみたいに、はっとした表情を浮かべた。

それから、しばらく何かを考え込むと…-。

ルグランジュ「……会議で伝えたいこと、決まったよ」

ルグランジュくんの瞳には、力強い光が宿っている。

淡い月明かりに照らされた彼の顔は、どこか晴れ晴れとしていた…-。

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