第4話 大それた提案

その後、パーク内の奥へ進んでいくと…―。

ついに、目的のアトラクションへとたどりついた。

ジェラルド「見てください、あれが僕の主演した映画のアトラクションです」

○○「わあ……!」

目の前に広がったのは、ファンタジックな別世界……

○○「メリーゴーランドなんですね!」

ジェラルド「はい、その通りです!」

メルヘンでかわいい、大きなメリーゴーランドに胸がドキドキと躍り出す。

ジェラルド「子どもにも、楽しめるようにって、少しかわいくデザインして…―。 って、あれ?」

嬉しそうにメリーゴーランドを眺めていた彼の視線が、メリーゴーランドの脇で止まる。

その視線の先で、数名のスタッフが何やら難しい顔で話し合いをしていた。

○○「どうしたんでしょうか?」

ジェラルド「行ってみましょう!」

近づくと、スタッフの一人が私達に気づいて顔を向けた。

スタッフ1「ジェラルド様! いいところに」

スタッフ2「本当です! 今ちょうど演出について話し合いをしていたところで……」

ジェラルド「どんなことですか? 僕にお役に立てるならいいけど……」

スタッフ1「もちろん大助かりですよ! 何せ主役の登場なんですから」

すぐにスタッフの輪に取り囲まれ、ジェリーが話題の中心となる。

スタッフ1「つい先日、この映画の続編が決まったじゃないですか」

スタッフ2「せっかくなので、このアトラクションで続編と絡めた企画ができないかって……」

スタッフ3「業界関係者も、もちろんお客さんも話題にしてくれると思うんです!」

スタッフ2「何かいい方法はないでしょうか?」

ジェラルド「なるほど」

ジェリーの表情が真剣なものへ……映画を作る役者のものへと変化する。

○○「あの、私にも何かお手伝いできることがあれば、何でも言ってください」

ジェラルド「あなたが……? いいんですか?」

○○「はい、もちろんです」

深く頷けば、ジェリーはにっこりと笑ってくれた。

ジェラルド「じゃあ、その時にはよろしくお願いします。 とにかく、このメリーゴーランドをもっと楽しんでもらいつつ。 認知度、話題性を上げる方法……ですよね」

顎に手をあて考え込んでいる内にも、通りすぎる人達は皆一様にジェリーを振り返っていく。

(やっぱり、ジェリーは目立つんだなあ……)

その時、ある考えが私の中に浮かんだ。

○○「あの、ジェリー」

ジェラルド「○○?」

大それた提案だと思いながらも、私はジェリーにそっと耳打ちをした…―。

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