第2話 奇跡のコラボレーション

太陽の光に照らされ、万里くんの笑顔がいっそう明るく輝く…―。

万里「案内するアトラクションは私の出演している人気シリーズが元になった3Dシアターなんですが……。 なんと私の大好きなあのキャラクターとのコラボが実現したんです!」

○○「もしかしてそのキャラクターって……」

そっと、彼の鞄についているマスコットに視線を向ける。

万里「はい、アナタの想像通り、ぱんだちゃんです!」

頬を少し赤く染めながら、彼はマスコットを手に取った。

(やっぱり、『ぱんだちゃん』!)

男らしい見た目に反して、彼は実はかわいらしいものが大好きで……

中でも、ぱんだちゃんは彼の大のお気に入りキャラクターだった。

(万里くん……相変わらずだな)

彼の持つ意外な一面が微笑ましくて、私の唇にもつい笑みが漏れる。

万里「だから、今日は堂々と……このぱんだちゃんマスコットをつけていられます!」

○○「きっと、万里くんのファンの方達も喜びますね」

万里「そうだと嬉しいです。実は、イメージが崩れないか、少しだけ心配もしていて……」

(万里くんらしいな……ファンの人達を、大切に思って)

万里くんは、ファンのイメージを崩さないために、かわいいものが好きだということは内緒にしていた。

万里「そろそろ公開しても……と思うんですが、やっぱりファンの方のイメージを大切にしたいので」

○○「……そうですよね」

たくさんのファンの人達を思いやる彼の眼差しに、少しだけ寂しさを覚えてしまうと…―。

万里「……○○ちゃん?」

不意に顔を覗き込まれ、彼と視線が交わった。

万里「どうかしましたか……?」

間近に迫った彼の顔に、心臓が勝手に音を立て始めてしまう。

○○「ごめんなさい、なんでもないです」

万里「本当ですか?」

○○「はい! それより、ぱんだちゃんとコラボなんて、楽しみです」

万里「……はい! アトラクションはすごいですよ? 何せ…―」

万里くんの説明によると…―。

アトラクション自体は役者数名と着ぐるみのぱんだちゃんに出演してもらって、万里くん自身は映画を編集した3D映像でぱんだちゃんと共闘しているように見せているらしい。

万里「本当は実際に共演できるとよかったのですが、私が毎日ステージに立つ訳にはいかないので……」

○○「そうですよね……」

万里「でも、充分です!」

凛々しい瞳が、少年のように無邪気に輝き出す。

万里「まさかぱんだちゃんと一緒に悪の組織に立ち向かえるなんて夢のようです! 多少職権乱用かなとも思いましたけど、子どもにも楽しめるアトラクションにしたいですからね」

○○「それでぱんだちゃんとのコラボを?」

万里「私から進言したんです。まさか実現するとは思いませんでしたが」

(本当に嬉しそう……かわいいな)

○○「よかったですね。私もますます楽しみになってきました」

万里「はい! それはもう!」

足取りすら弾んだ様子で、万里くんは大きく頷いたのだった…―。

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