
月SS 闇を照らす光
ネロ達のためだけに演じたショーが終わり、彼らとほんの少し言葉を交わした。 照明の落とされたサーカステントから出て行く彼らの背中を、無言のま...
アプリゲーム【夢王国と眠れる100人の王子様】のストーリーネタバレ&攻略情報など
ネロ達のためだけに演じたショーが終わり、彼らとほんの少し言葉を交わした。 照明の落とされたサーカステントから出て行く彼らの背中を、無言のま...
稜線の向こうに、紺青に澄んだ闇が広がっている。 サーカステントを後にした私とクラウンさんは、城の近くにある花畑へと足を運んでいた。 (静...
まばゆい光の筋が、ステージに立つクラウンさんを照らし出す。 舞台袖からは、ネロ達の姿を確認することはできなかった。 クラウン「……私が見...
サーカスのテントの中は、夜の底に沈んだようにしんと静まり返っていた。 準備を整えたクラウンさんが、隣に立つ私に目を向ける。 クラウン「急...
紗を透かした薄雲が、青空を撫でるように流れていく。 ネロ達をサーカスに招いた翌日、私は〇〇とカルナバーラの街を歩いていた。 子ども「すご...
二人きりのサーカステントには、私達の微かな息づかいだけが聞こえている。 甘く優しい彼の温もりに包まれていると、時間の経過すら忘れてしまいそ...
――――― クラウン『ようこそ、カルナバーラ・サーカスへ! 紳士淑女の皆々様に、最高の笑顔を……!』 ――――― クラウンさんのサ...
――――― クラウン『それでは私はこれで……っと、そうだ。 貴女にしか頼めないお願いがあったよ』 ――――― 尖塔で過ごした後……...
――――― クラウン『私のこの願いは……ネロ達の今の笑顔を、奪うことになるかもしれないね』 ――――― 冴え冴えとした月が、私...
――――― クラウン『道化が彼らにできたのは、夢を見せることだけだったんだ』 ――――― 足元を照らす月明かりが、夜風に揺れる。 ...