現代的な美しい街並みが広がる、カルナバーラ……
少し早めに待ち合わせ場所へ向かうと、そこにはすでにクラウンさんの姿があった。
クラウン「やっと会えたね、〇〇」
クラウンさんはにっこりと微笑み、私の目を見つめる。
〇〇「クラウンさん、お待たせしてすみません」
優しい眼差しに吸い込まれそうになり、私は思わず目を逸らすように頭を下げる。
クラウン「ふふっ、いいえ。私も今来たところだよ」
肩を並べて歩き始めると、活気のある街の風景が目に入る。
クラウン「皆活き活きしているだろう? この時期は、婚宴の儀の準備で大忙しなんだ」
〇〇「婚宴の儀?」
クラウン「アフロスに古くからある習わしで、連日各国からVIPを招いて、豪華なパーティを行うんだ!」
〇〇「わぁ……すごいですね」
クラウン「さあ、忙しくなるぞ。さっそくだけどネタ合わせに付き合ってくれないかい?」
〇〇「ネタ合わせ?」
わけがわからないまま、きょとんとしていると、クラウンさんが笑顔で話し始める。
クラウン「そのパーティで、私は道化師としてショーを行うんだ。 そこで、ぜひ〇〇とペアで演目を披露したくてね! 一緒に出演してくれないかい?」
〇〇「私と……!?」
思いもよらない申し出に、私は目を丸くしたまま、クラウンさんを見つめるのだった…―。