第4話 もう少しだけ、キミと

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ミヤ『うん。やっぱりオレ、キミの笑顔が好きだ』

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青く澄んだ瞳の中に、私の姿が映っている…-。

〇〇「ミヤ……」

ミヤ「今日会った時、ちょっと無理して笑ってたでしょ?」

(やっぱり、気づいていたんだ……)

見透かされていたことがいたたまれず、思わず視線を泳がせてしまう。

そんな私の反応を見て、ミヤはくすりと笑みをこぼした。

ミヤ「好きな子のことなら、わかるよ。だって…-。 オレはいつも、キミの笑顔を見てきたんだから」

ミヤがそっと、私の頬に手のひらを添える。

すぐにその手は離れていったけれど、ミヤの触れた部分がじわりと熱を持った。

ミヤ「時々思うんだ。もしも、〇〇ちゃんと出会えていなかったらって。 考えるのも怖いけどね。でも、もしそうだったら……。 きっと今のオレはいなかったと思う」

ミヤが、思い出をたどるように宙を見た。

ミヤ「あの頃のオレは、ずっと自分を誤魔化して……無理して笑顔を作ってて。 でも、キミはそんなオレに気づいてくれた。 キミが、本当のオレでいていいって教えてくれたんだよ」

〇〇「そんな、私は何も…-」

ふわりと、ミヤの手のひらが今度は私の頭に乗せられる。

愛おしむように撫でられ、その感覚に胸がいっぱいになる。

ミヤ「キミが、オレを見つけてくれた」

真剣な眼差しが向けられ、私は…-。

(だって、それは……)

〇〇「ミヤが頑張ったからだよ」

ミヤ「オレが頑張ろうって思えたのも、キミが応援してくれたからだよ」

(そんなことを思ってくれていたなんて……)

ミヤ「だから今度は、オレの番。 キミの力になりたいんだ」

ひとつひとつの言葉が嬉しくて、胸がぎゅっと締めつけられる。

気恥ずかしさを覚えながら彼を見上げると、そこには愛おしげに細められた、二つの青い瞳があった。

ミヤ「もっとキミといたい。もう少しだけ、時間をくれる?  キミを独り占めしちゃいけないってわかってるけど……まだオレだけのお姫様でいてほしい」

(ミヤ……)

その返事は、ただ一つしか思い浮かばない。

〇〇「私も、ミヤと一緒にいたい」

ミヤ「……うん」

ミヤはいつもより静かに、けれど嬉しそうに頷く。

空が藍色に含み始め、ワールドサロンが夜の気配をまとい始める。

これから彼と紡ぐ甘く優しい時間に、私は思いを馳せるのだった…
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