第1話 いつも通りの優しさ

記録の国・レコルド 凪の月…ー。

この国には今、とある式典のために、世界中の王子が集まっている…ー。

◯◯「これがプリンスアワード……」

最も多くの票を集めた王子が、『その年、一番愛された王子』という栄誉が与えられると言う式典…ー。

そのゲストとして招待を受け、私はレコルドを訪れている。

◯◯「すごい……国全体がお祭りみたい……」

煌びやかに飾られた街並みを前に、思わずため息が漏れる。

(世界中の王子様が集まる立派な式典……なんだか緊張する)

華やかに賑わう街を、少し緊張しながら歩いていたその時…ー。

??「◯◯!」

◯◯「リド……?」

彼は、従者さんに待つように指示すると、私の方へと駆けて来る。

リド「久しぶりじゃん。元気だったか?」

◯◯「うん」

リドは、宝石の国・オリブレイトの第二王子。

以前と変わらない気さくなその人柄を目の当たりにして、心が少し軽くなる。

リド「どうした? 元気ないけど?」

◯◯「そうかな……?」

リド「もしかして緊張してんの?」

◯◯「こんなに大きな式典だとは思わなくて」

リド「まぁ、各国の王子が一堂に会するんだからな。そりゃ、こんなに大きな規模になるだろ」

◯◯「そうだよね……」

リド「だーいじょうぶだって! な?」

リドが励ますように、私の肩を優しく叩く。

◯◯「う、うん」

それでも、どうしても体を固くしてしまっていると……

リド「仕方ねーなぁ。◯◯、この後予定はあんの?」

◯◯「え? ないけど……」

リド「じゃあ、いいところに連れてってやるよ!」

◯◯「いいところ?」

聞き返す私に、リドは意味ありげに微笑む。

暖かな日差しが、彼の明るい笑顔を照らしていた…ー。

第2話>>



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