第5話 王子の気まぐれ?

翌日・・・-。

城で大きな会議が行われるため、メイドさん達はおもてなしの準備に大忙しだった。

メイドさんに代わって、私はアケディアくんの部屋へと朝食を持っていこうとすると・・・-。

アケディア「おはよう、○○ちゃん」

アケディアくんが向かいから歩いてきた。

○○「ア、アケディアくん!?」

アケディア「たまには○○ちゃんと一緒に食事をしようと思って」

(アケディアくんが進んで部屋から出てくるなんて・・・・・・どうしたのかな?)

二人で並んで朝食を食べていると・・・-。

アケディア「はー・・・・・・」

持っていたフォークを置いて、アケディアくんは深いため息を吐いた。

○○「どうしたの?」

アケディア「うーん・・・・・・食べるのに、疲れた・・・・・・。 ねえ、○○ちゃん。食べさせて」

○○「えっ!?」

アケディアくんは口を開けて待っている。

○○「いいよ。どれ食べたい?」

アケディア「ポテトが食べたいな」

ポテトを食べさせてあげると、アケディアくんは満足そうに口を動かした。

アケディア「うん、自分で食べるよりおいしい」

彼の力の抜けた笑顔を見ていると、心の奥が温かくなっていく。

二人の間に流れるこの瞬間を、私は心地良く感じた。

・・・

・・・・・・

そして朝食を終える頃・・・-。

??「このままでは、会議までに意見がまとまらない・・・・・・」

廊下の外で、男性の大きな声が聞こえてくる。

(どうしたのかな?)

廊下を出ると、従者さん達が難しい顔をして言い合いをしている。

従者1「しかし、あの法案はこの前撤回されたばかりでは・・・・・・」

従者2「いや、撤回すべきではない!」

(会議のお話かな?)

会議を目前にして、内部での意見が割れてしまっているようだった。

アケディア「・・・・・・」

アケディアくんは、その横をすり抜けるように歩いていく。

従者1「アケディア様、お待ちください。会議のご意見をいただきたいのですが・・・・・・」

アケディア「うーん。ぼくは皆を信頼してる。だから、今まで通り自由に決めて」

従者2「しかし、今回ばかりは・・・・・・」

従者さんの言葉は最後まで聞かず、アケディアくんは部屋へと歩いて行ってしまう。

困っている従者さん達を気にしながらも、私は彼の背中を追った。

アケディア「あー、お腹いっぱい」

部屋に入るなり、アケディアくんはベッドに飛び込んでくつろぎはじめる。

部屋の外では、まだ従者さん達の言い争う声が聞こえていた。

○○「アケディアくん・・・・・・会議に参加しなくて大丈夫なの?」

アケディア「うーん。○○ちゃんはどう思う?」

アケディアくんは、天井を見つめたままぽつりとつぶやく。

アケディア「うーん、質問かえよっかな。頑張ってるぼくって、どう思う?」

(頑張っている、アケディアくん)

アケディアくんは私をじっと見て、答えを待ち焦がれている。

(もし、アケディアくんがきびきびと動いていたら・・・・・・)

○○「そうだね・・・・・・かっこいいと思う」

その瞬間、彼の瞳に一筋の光が射したのがわかった・・・-。

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