第1話 アイスタイガー降臨!

湯元の国・廻天…-。

情緒豊かな温泉街に、白い湯けむりが漂っている。

ユーリ「おいストーカー、まだかよ!?」

彼は不機嫌そうな青い瞳をこちらに向けた。

宝石のような美しい瞳に、思わずドキッとしてしまう。

〇〇「ごめんね。もうすぐ着くと思うから。あと、そのストーカーって……」

ユーリ「あ? だってそうだろ、俺にまとわりつきやがって」

彼は、フィギュアスケート選手のユーリ・プリセツキー……仲間達からは、ユリオと呼ばれている。

来季に向けてのトレーニング中、どういうわけか、この世界に迷い込んでしまったようで…-。

(一緒に帰る方法を探すつもりだったんだけど……いつの間にかストーカーと呼ばれるように……)

ユーリ「これ以上歩かせたら、マトリョーシカにぶち込んで置いていくからな!」

〇〇「! え、えっと……確か、この辺だったはず」

ユーリ「その理想のナントカって風呂に入れば、元の世界に戻れるんだよな?」

〇〇「そうじゃないかって、宿の女将さんは言ってたけど……」

確信はなく、声を小さくしてしまうと……

ユーリ「ふんっ。 俺はロシアのアイスタイガー、ユーリ・プリセツキーだ! こんなとこでダラダラしてる時間はねえ。 クソブタとヴィクトルを出し抜いて一番に入ってやる!」

透き通るような白い肌に煌めく金髪を揺らし、ユリオ君が鋭い眼光を放つ。

彼の美しい容姿から放たれる荒々しい言葉に、私はただ驚くばかりだった…-。

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