第1話 気持ちの変化

泡沫の国・アフロス 蒼の月…-。

暖かな日差しが降り注ぎ、そよぐ風が木々の葉を揺らしている。

(儀式が無事に終わってよかった)

この国に古くから伝わる儀式、『婚宴の儀』が滞りなく行われたのを見届け、私は神殿を後にした。

すると…-。

??「〇〇さん」

柔らかな声に呼ばれて振り返ると、桜花さんが佳麗な笑みを浮かべて立っていた。

〇〇「桜花さん、お久しぶりです」

久々に会った彼の頬は、うっすらと赤みが差している。

(桜花さん、顔色がいいみたい)

体調がよさそうなことに安心していると、彼が申し訳なさそうに眉を下げた。

桜花「また、体のことを気にさせてしまいましたね。 最近は体調のいい日が続いています。心配しないでください」

彼からの嬉しい知らせに、思わず笑みがこぼれた。

〇〇「婚宴の儀、素敵でしたね」

桜花「ええ……そうですね」

桜花さんはたおやかな笑みを浮かべたまま、後ろを仰ぎ見る。

その視線の先には、神殿が陽の光を受けて美しく煌めいていた。

桜花「婚宴の儀に対する感じ方が……以前と変わっているのかもしれません」

〇〇「え?」

桜花「昔は……このような式は、私には無縁なことだと思っていました。 でも、今は……」

(桜花さん……)

桜花さんはそこで言葉を切って、神殿からゆっくりと私に視線を移す。

優しさを湛えた瞳が、私の姿を静かに映し出していた…-。

第2話>>