第5話 さすがオレの助手!

翌朝…-。

宝石泥棒を見つけるべく、私とリドは手分けして聞き込みをすることにした。

男性「すみませんが、これといって思い当たることは……」

リド「そっか。ありがとな!」

女の子「リドさま、この間はありがとう!」

リド「おう、もう風船なくすんじゃねえぞ?」

女の子「うん! お礼にいいこと教えてあげるね!」

リド「いいこと?」

女の子「あのね! さっき、大きな猫さんがいたの!」

リド「猫?」

女の子「うん! 大きな猫さん!」

リド「それって……こーんなでっぷりしてて、茶色くて目つきが悪くて、ちょっと凶暴な奴か?」

女の子「うん! こーんなでっぷりしてる! さわろうとすると引っかかれちゃうんだって!」

リド「あいつに間違いなさそうだな……」

女の子「かわいいよ! 赤いリボンをしてたの!」

リド「赤いリボン?」

女性「そうですねえ……変わったことは特に…-。 強いて言えば、最近大きな猫を見かけるくらいですかねえ」

リド「また猫か……」

女性「面白い猫なんですよ。お気に入りの散歩コースがあるみたいで、毎日決まった道を歩いているんです」

リド「へえ……」

従者「すみません。どこを捜索しても手がかりがなくて……」

〇〇「そうですか……」

従者「今回の件で城の出入りも制限されて……いろいろ大変でして。 ……おや?」

猫「なー」

(あれ? あの猫、昨日街で会った……)

(なんだろう、何か違和感がある……あの子、あんな感じだったかな)

従者「そういえば……最近、城であの猫をよく見かけますね」

……

高く昇っていた太陽が沈みかける頃…-。

聞き込みを終え、私はリドが待つ部屋へと戻った。

リド「ったく、うるせえよ。こっちは今それどころじゃねえんだって!」

部屋の扉を開けると、リドが誰かと電話をしていた。

リド「そもそもティーガの方はどうなんだよ? ……ま、そんなことだろうと思ったぜ」

聞こえてくる会話から、電話の相手がガルティナの王子、ティーガ君であることがうかがえる。

リド「じゃあな、ちゃんとやれよ」

リドが電話を切ったことを確認して、私は声をかけた。

〇〇「ティーガ君? 仲が良いね」

リド「まあ……やっぱ、なんだかんだ一緒にいて楽しいからな。 それより、どうだった?」

〇〇「うーん……」

(あんまり役に立ちそうな情報じゃないけど……)

私はリドに聞き込みで得た情報を伝えていく。

〇〇「あっ、そういえば……リドを引っ掻いたあの猫、最近お城でよく見かけるみたいだよ」

リド「へえ、城で……って」

リドが何かに気づいたかのように、大きく目を見開く。

リド「……そうか。 そうかもしれねえな……!」

突然、リドは勢いよく私の手を握りしめる。

〇〇「えっ、リ、リド……!?」

間近できらきらと輝く瞳に見つめられ、胸が早鐘を打つ。

リド「やっぱ、あんたすげーよ!」

〇〇「……え?」

リド「わかったかもしれねえ! ……まだ確証はねえけど」

〇〇「わかったって……犯人が?」

リド「ああ。ついてきな」

リドはくるりと背を向け、扉の方へと歩き出す。

(いったい、どういうこと……?)

訳もわからないまま、私は彼の背中を追いかけた…-。

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